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秋分・中国茶席
ショコラと月の陰翳

点前とティーカクテル
茶師:Joe

茶の進化は団茶、抹茶、煎茶と大きく三つの時期に分けられる。

八世紀の唐の時代、茶聖と崇められた陸羽によって
茶の起源、製茶の器具、製茶法、茶器、点前について記された
三巻十章の『茶経』が編まれ茶道の世界が成った。
陸羽は団茶を嬰児の腕のように柔らかくなるまで火で炙り
第一沸の湯の中に塩以外は混ぜものとせず、第二沸に茶を入れた。
第三沸で柄杓一杯の冷水を注ぎ、茶を静め「湯の若さ」を蘇らす。
そうして茶碗に注ぎ入れた「甘露」を詩人になって味わった。
茶碗は茶の緑を増す青を好んだ。

宋代には臼で茶を轢く抹茶が流行し、第二の流派がうまれた。
徽宗帝は茶の珍種に財を惜しげもなく投じた。
その中で「白茶」を最も賞賛し、透明感が際立つ白磁の茶碗を好んだ。
道教が浸透し禅の儀式が発達して、
やがて十五世紀に日本の茶の湯に引き継がれた。
その後中国は長い間、蒙古人と満州人に征服され、
宋代までの茶文化は途絶えた。

明の時代、茶碗に葉を入れ湯で淹す煎茶に移った。
明代末期、西洋諸国ははじめて茶を知ることになる。
ここに茶は美味であるが理想的なものではない。
茶は老いて夢より醒めた。
唐宋時代の茶の湯のロマンス、
永遠の若さを再び茶碗に見ることはない。

参照:岡倉天心「茶の本」

  • 開催日時:9月21日(土)
  • 開催時間:17:00~18:30
  • 開催場所:DAIGO chocolat2階 salon de chocolat Théo
  • 参加料:¥4,000(税込)
    ※ショコラ、焼き菓子、スナック、中国茶、ティーカクテル
  • 定員:8名

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